サポーターコラム

【石塚さんのコラム】横のつながりは、宝箱 ~活気のある勉強会がつなぐ縁と気付き~

当事業でキャリア・サポーターの役割を担っている石塚聡子です。
初めてのコラムは、私が一番悩んだ時期に藁をも掴む思いで頼りにしたことについて書こうと思います。

悩んだ時にはアンテナを張って

プロフィールで述べたように、一般社団法人東京中小企業家同友会(以下、同友会)に入会しています。名称のとおり、会員には中小企業の代表者が多いですが、「企業家」と家がつくように、個人事業主の方も、そして私のように社員(管理職)も会員です。「一社だけで出来ないことも会員同士のネットワークで共同でできることも」と掲げているように、異業種の会員同士の交流、求人活動、社員教育など、会員が集まって目的を達成、発展できる仕組みです。

社員である私が入会した理由、そこでの活動を自社にどう生かしているか、そして当事業との係わりなど、少し長くなりますがお話していきます。

社員が3倍!法的な義務って!? 何をすれば…

2020年10月に会社統合がありました。私はグループ会社から転籍して当社の社員となり、総務部の部長職を拝命しました。統合前にいた社員20名足らずの会社から、まだまだ少人数ですが、およそ3倍の50名以上の会社の総務部長になりました。社員数50名の会社の総務部長は何をするのか?それを模索して当事業のセミナーに参加したことは、プロフィールでも述べたとおりです。

当社、株式会社マン・マシンインターフェースはソフトウェア開発を生業とした技術者集団です。統合以前の当社は社員数30名余りで、技術者ばかりで総務部門はありませんでした。そこにグループ会社で総務、経理、営業事務、何でも屋だった私が社員に加わり、総務部を立ち上げることとなりました。

社員数が50名を超えると、企業は産業医の選任や社内に衛生管理者がいることなどが義務付けられています。社長の指示があり、すぐに衛生管理者の免許を取得しました。ひと口に「取得」と言っても、コロナ禍で試験回数も少なく、ようやく取れた試験日が数ヶ月先という状況でした。一度で受からなければ先延ばしになってしまうプレッシャーを感じ、眠れませんでした。さらに、「総務の私が知らないことで、法的な義務を怠ったらどうしよう…。」日々背筋の凍る思いをしていました。

その反面、せっかく会社が大きくなろうとしているのだから、そこで働く社員のための会社とは何だろう?と考えるようになりました。他社ではどうしているのか気になります。社長に相談すると、同友会に入会したら自然に横のつながりを作れるからと、2021年2月に準会員で入会させてもらいました。

他社を知ると、自社のこれからが描けてくる

同友会では、地域の支部に限らず、日々様々な例会と呼ばれる勉強会があちらこちらで開催されており、会員はどこでも参加が可能です。

勉強会の内容は

・タイムリーな制度の勉強会
・自身がどんな経営課題に取り組んでいるのかビフォーアフターを当事者(経営者)が語る実例報告
・先端をゆく企業の現地視察

など、実に多種多様です。その生きたノウハウを自社に役立てようという目的で、どの支部でも勉強会の開催に力を入れています。ある勉強会で、社員100名を超える同業の会社の報告を聞きました。その会社では、コロナ禍にオンライン懇親会を開催して、9割近い参加者があったと言います。当社でもオンライン懇親会を開催しましたが、当初は社員54名中せいぜい20名くらいしか参加がありませんでした。かくいう私も一旦参加したものの、話題に入れないと感じてすぐに退出してしまいました。

「どうしたら社内の交流が楽しいと感じるのだろう…?」社内に壁の無い交流の秘訣を知りたくて、すぐにその会社までお話を伺いに行ったのです。同じ会員だからと、初対面の他社の私のために3時間、関係部署の役員も呼んで、常務自らが取り組みを聞かせてくださいました。

一例を紹介すると、その会社では社内の教育・研修に力を入れており、研修の種類も多岐に渡っていました。

・階層別の研修
・役職、年齢の区別の無い研修 など

その会社の研修は目的に応じて対象者を選抜して行われています。ビジネスに留まらず、レジリエンス(逆境で自らメンタルをリカバリーできるような)研修までありました。社員が課題に直面した時に困らないように、との想いを感じたものです。

そのようなお話を聞いた半年後には、当社も独自の研修制度を導入しました。

コロナ禍に研修という名の交流術

当社の研修講師の方も、同友会の勉強会がきっかけでお願いすることになりました。まずその方の話し方、考え方、人となりを知った上で、後日、課題の取り組み方について話し合い、お願いしてみようと思いました。もちろん決定までには社内で研修内容を検討しています。そうして、以下の研修を行うこととなりました。

・リーダー研修
・組織活性化研修(チームビルディング研修に名称変更しました)

研修の詳細は当社のホームページでも紹介しています。

特筆すべきは、全6回のチームビルディング研修です。会社が統合したばかりで初対面であった社員を、役職年齢所属に関わらずシャッフルして、チーム形成を行いました。初回こそ、一石を投じるような発言もありましたが、それがかえって「遠慮無く言える場」「チーム内の自身の役割」など様々な意義を感じてもらえたようです。全てオンラインでの開催となりましたが、互いを知ることのできた喜びが研修修了後のアンケートに書かれていました。

この効果が浸透するように、これから2期目の開催に向けた提案をするところです。

新たな職務、採用人事

私が当社の社員となった翌年、2021年3月から採用人事の仕事が加わりました。どうすれば学生と出会えるのでしょうか?新たな悩みが加わりました。

そんな時に知ったのが同友会の就職支援活動である「Jobway(ジョブウェイ)」です。今では当たり前の「合同企業説明会(略して合説)」のスタイルは、同友会が始めた言わば就活のパイオニアだということを知りました。一社だけでできないことを、会員が集まって行う採用活動。まずは大学の授業協力に参加してみてはとお誘いを受けました。この様な機会を活用し、学生と出会うための取り組みを少しずつ進めています。

会社が統合したばかりの頃は、何をすべきか悩むこともありましたが、こうして少しずつ、横のつながりで先達の経験から学び、次に自社に生かす取り組みを経営層に提案できるようになりました。

みなさんも社外での横のつながりを持ってみてはいかがですか?


株式会社マン・マシンインターフェース https://www.mmi-sc.co.jp/


今回は石塚さんのコラムをご紹介しました。社内で解決できないことも、石塚さんのように社外に目を向けることで解決の糸口が見つかるかもしれません。石塚さんのコラムをご覧になり、何かヒントを得られた方もいらっしゃるのではないでしょうか?誰かの力を借り、今度は他の誰かの力になる。そういった良い循環が出来ると素敵ですね。

周りに相談する相手がいない方はぜひ本事業の研修や交流会もご活用ください!


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■アドバイザー   蒲生 智会 氏
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