サポーターコラム

【近藤さんのコラム】環境や状況を俯瞰して、変化に合わせること

1.気付きを得たできごと

私は、法人でリーダーをしていますが、週に2日、大学でキャリア講義の講師もしています。
先日、大学1年生の授業で、社会人基礎力を磨くことを学ぶため、「バイタリティとは」というテーマの授業を実施しました。この時、大変勉強になったことがありました。
「バイタリティ」という言葉の意味が理解できない学生がほとんどだったのです。

  • バイタリティとは、活力みなぎるような…と、伝えても、「活力」が、どのようなものかわからない。
  • 周囲のバイタリティのある人は誰かと問うても、回答してくれたのは3名。
    大谷翔平、キングカズ、お父さん。
  • その他は、どんな人がバイタリティのある人か、まったくわからない。

と言いました。

現在の大学1年生は、高校時代3年間をコロナ感染の影響で、ほとんど外部接触することなく、高校、塾、部活など狭いコミュニティで過ごしてきました。そのため、コミュニケーション不足を感じることがあります。恐れず壁を作らず外へ向けるエネルギーの発散を、閉ざされていた年代になります。
そうしますと、同じメンバー、同じ顔触れで日々過ごし、バイタリティという言葉の意味を認識するような機会がなかったのかもしれません。

そのような環境を俯瞰すると、毎年毎年、同じ対応ではいけないことを自覚します。

2.従業員や部下に対して

上記のことから、社内の従業員や、部下に関しても、「この人は、こうだから」という決めつけた発言や行動について、今一度、今の状況や周囲を確認することが必要だと感じます。
私たちを取り巻く環境は、年々変化しています。社会が変化していっているのですから、私たちも、無意識に、もしくは意識的に変化をしています。軽微な変化もあれば、そうでないものもあります。
私は、変化が嫌いではありません。むしろワクワクするほうです。なぜならば、変化は「試み」であるからと捉えています。いわゆる新しい商品を手にするときのような、そんな気持ちです。
ですから、従業員や部下、それらを含む人に対しても、そのときの環境や状況を俯瞰して対応することが、本当の意味で「相手の立場になる」ということだと考えています。

3.教える側の役割

ただ、俯瞰するだけでなく、相手に合わせてみることに必要性を感じています。大学生に対して、ただただ、伝えたい思いで授業を行うのではなく、相手の取り巻く環境や状況を俯瞰し、合わせながら、わかりやすい言葉で伝えることが、教える側の役割だと気づきました。
それは、社内の従業員、部下に対しても同じです。ただただ、伝えるだけでは相手に浸透しません。「この人にはこう」も、ずっとは通用しません。変化に敏感になり、自分自身も変化して、相手に合わせること。そうすることで、お互いの理解が深まりやすくなるように思います。

特定非営利活動法人日本キャリア開発協会(JCDA) https://www.mmi-sc.co.jp/

近藤 佳保里 さん


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